知らないと損する終活講座

知らないと損する終活講

地元の社会福祉協議会で、「知らないと損する終活講座」というテーマで2時間講演させてもらいました。
最近「終活」をテーマに講演してほしいという依頼が一般企業や市民の間でも多くなっています。
50代のサラリーマンは、「親の終活」について、また70代のリタイア世代は「自身の終活」について関心が高まっているようです。
「終活」という言葉が世の中に広まったのは2010年ころと言われています。ある週刊誌の記事で初めて使われたそうです。
就職活動の「就活」は、「どんな仕事を担当することになるのだろうか?」とか「給料はいくらもらえるのだろうか?」などと、期待と不安でワクワクしますが、終わりの活動の「終活」は、全然ワクワクしません。
「どんなお墓に入るのだろうか?」とか「お香典はいくらもらえるだろうか?」などと考えてもワクワクしません。
よって「終活」のことを考えるのは後回しになります。
講演に来ていただいた方々に、「相続トラブルに備えて遺言を作成している方はいらっしゃいますか?」とズバリ聞くと、受講者50名のうち挙手した方はたった1人でした。
(受講者の年齢層は、60代~80代)
私は「終活」の第一歩は「遺言」を書くことだと思っています。
みんな「いずれは遺言を書くつもり」と思っているのですが、結局は書かずに死を迎えてしまうのです。遺言を残している人は、わずか10%弱という調査結果があります。
「遺書」と勘違いして「死ぬ直前に書けばいい」と思っている人も多くいるようです。
「遺言」がなかったために遺族が困ったという事例はたくさんあります。
「兄は海外留学の費用まで出してもらっているのに、私は高校までの費用しか出してもらっていない。それなのに何で同じ金額しかもらえないの?」と言ってトラブルになることはもちろん、夫の前妻の子どもから相続分を請求される、といった想定外のトラブルがあります。
「遺言を遺しておいてくれれば、こんなトラブルに巻き込まれなくて済んだのに」という事例はたくさんあります。
相続トラブルが起きたときの相続財産の額は、5000万円未満が80%くらいです。
「遺産が少ないからトラブルにならない」とか「家族はみんな仲がいいからトラブルにならない」と言っていられません。
相続税の心配をしなくてはならない人は、わずか10%弱です。相続税の心配より「争族の心配」に備えなければなりません。
講演では、「終活の第一歩は、まずは遺言を書くことです」と強く言っています。

先日の講演では、定員50名のところ、70名を超える申し込みがありました。大盛況でした。

講演が終わったあと、個別相談会も実施ました。個別相談会の相談も10組を超えました。
こちらも大盛況でした。
地元で一緒に活動しているFP(ファイナンシャルプランナー)3名にも協力してもらいました。

なお、講演では、遺言のこと以外にも下記のことにもお話ししました。
講演はたいへん好評でした(自己評価ですが)。
🔳 親の財産管理のこと
🔳 成年後見制度のこと
🔳 預貯金の仮払い制度のこと
🔳 おひとりさまの相続のこと
🔳 死後事務委任契約のこと
🔳 高齢者終身サポート事業のこと
🔳 葬儀のこと