日本の年金制度ほんとうに大丈夫なの?(その1)

日本の年金制度ほんとうに大丈夫なの?(その1)

日本の年金制度ほんとうに大丈夫なの?(その1)

「私たちは年金をもらえないと思っています。」という言葉を、若い人からよく聞きます。
それほどまでに日本の年金制度は、信頼を失ってしまっています。
年金がもらえないので、自分で貯めるしかないと決めて、老後資金を30代から準備し始めるという人もいます。

上の図は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が公表したデータです。
GPIFとは、日本の公的年金の積立金を管理運用する機関です。
これによると、2001年度~2020年度第3四半期の年金積立金の収益率は3.37%(年率)になっています。収益額は85兆3、011万円です。
運用資産額は177兆7,030万円です。

いま年金積立金は、国内債券、海外債券、国内株式、海外株式それぞれ25%くらいの割合で運用しています。運用がうまくいったりうまくいかなかった年がありますが、投資の基本通り分散投資と長期投資によりしっかり運用され運用益が出ています。

2020年8月7日に発表された「厚生年金・国民年金の令和元年度収支決算の概要」(厚生労働省年金局)によると、厚生年金と国民年金の「歳出」の1年間の合計額は、約50兆円です。つまり、歳出額の3年分以上の年金積立金があるということです。
また、同報告書によると、歳出額より歳入額が若干上回っています。つまり年金財政は黒字ということです。

これだけの報告資料がありながら、「日本の公的年金制度は破綻している」という人がたくさんいます。

年金積立金の運用がうまくいかなくなると、マスコミが大きなニュースとして取り上げますが、運用がうまくいっているときは、ほとんどニュースとして取り上げません。
たまたま運用がうまくいかなくなったニュースを見た国民は、「そら、みたたことか、年金資金を株なんかに多額の投資をするから年金積立金が減っていくんだ」「国が博打みたいな危ない投資をするから、国民の大切な年金積立金が減っていくんだ」と嘆くのです。

よく言われることですが、犬が人間をかみつくとニュースにはならないが、人間が犬にかみつくとニュースになるそうです。週刊誌やテレビは、視聴者が驚くことをニュースにしたいと思います。そうしないと週刊誌は売れないし、テレビは視聴率が上がらないからです。

このようにして、年金積立金の運用がうまくいっているニュースはなかなか目立って報道されず、運用がうまくいかないニュースは目立つように報道されるので、「年金制度はやばいのでは?」というような不安がよぎるのは当然のことです。

私は、日本の年金制度は、そう簡単には破綻しないと考えています。
皆さんは、それでもやはり年金制度は破綻するのでは、と不安になりますか?